五分利屋ブログ
PIWIワインご存知ですか?
五分利屋デー

PIWI(ピーヴィー)とは
葡萄の病気であるうどんこ病やべと病、灰色かび病などに対する抵抗性を自ら持つ交配品種です。
PIWI品種開発の背景
地球温暖化の影響で世界中の葡萄畑が、これまで以上に病害を被ることが予想され収穫量の低下による経済的なダメージの他、農薬散布にかかわる労働力を含めたコストの負担高騰、そして葡萄産地の環境ひいては地球環境に与える負荷の問題が世界的な課題として大きくなっています。
カベルネ・ブラン
カベルネ・ソーヴィニヨンといくつかの抗カビ品種を交配した白ブドウ品種。
ピーマン、ブラックカラント、柑橘類、リンゴの香りを持ち、スパイシーでエキス分が豊富なブドウ。
ソーヴィニヨン・ブランを彷彿させる品種。
ソラリス
1975年にドイツのフライブルクワイン研究所において、メルツリングと(セヴェルニー×マスカット・オットネル)を交配した白ブドウ品種。
マルメロ、ミラベルプラム、アーモンド、キャラメルの香りを持ち、フルーティで香り高いワインを生む。
スヴィニエ・グリ
フライブルクワイン研究所においてセイヴァル・ブランとツァーリンガーを交配した、果皮が赤みがかった灰色のブドウ品種。
メロン、アプリコットのコンフィのような香りを持ち、力強くフルボディのワインを生む。ピノ・ブランやピノ・グリを彷彿とさせる品種。
ムスカリス
ムスカリスは、1987年にドイツのフライブルクワイン研究所においてソラリスとゲルバー・ムスカテラーというマスカット系品種を交配して生まれた白ブドウ品種。
マスカットを思わせる華やかな香りとしっかりとした酸味、南国系果実のニュアンスが特徴。
レゲント
ファルツ地方ジーベルディンゲンの連邦ブドウ交配研究所で、ジルヴァーナーとミュラー・トゥルガウの交配種をさらにシャンボーソンとかけ合わせた黒ブドウ品種。
チェリー、プラムなどの赤いベリー系果実の香りを持ち、深紅でタンニンのあるワインを生む。
PIWI品種の導入は持続可能なワイン生産の手段の一つとして考えられているのです。
嗜好品であるワインは生産方法だけでなく、産地の伝統や歴史、生産者の哲学や知名度等、ワインのバックグラウンドが消費者の選択を大きく左右します。
法的規制の多いヨーロッパのワイン伝統国でPIWI品種の栽培は始まったばかりで、ワインとなり熟成を経てリリースされるまでには時間がかかります。PIWI品種が発展するためには、これからも研究が必要と言えるでしょう。


